
6月25日(木)、先に報告の金沢講演の翌日、金沢から朝一番で東京へ戻り、その足で、中小企業基盤整備機構主催の平成21年度ASP・SaaS東京セミナーに参加しました。
パネリストとして、「中小企業の経営革新とIT活用の現状と題して、中小企業にとってのSaaSについてお話させて頂きました。
これまで、ややもすると経済産業省が推進するJ-SaaSが中心に語られてきましたが、SaaSをもっと広い世界で捉えないと間違うなと感じました。既に、多くのベンダーが取り組みを開始しており、成果も出始めているようです。図はCOMPASS誌(リックテレコム社)からの転載です。「持たない」決断をいつしますかと題して、クラウドコンピューティングの意味を描いているようです。面白い絵なので、ご参考まで。
元中小機構・シニアリサーチャー 三本松進氏の基調講演では、21の事例を概観し、イノベーティブなアウトソースサービス供給者であるASP・SaaSサービス業の市場成功に向けての要件を以下の二つとした。
●ユーザー目線に立った顧客価値創造のためのサービス内容・設計レベル
a 業種別多機能、 b 業種横断的機能別
●サービスの供給の仕組レベル
a 供給のチェーン、 b 安定成長への全体最適に向けた業務オペレーション
事例企業のプレゼンをパネリストのひとり、株式会社エイ・アイ・エス(AIS)GDIS事業部長 兪成姫(ユ ソンヒ)氏が行ってくれました。
AIS社は、ASP・SaaS・ICTアウトソーシングアワード2007/2008および2009にて受賞されています。「スーパー、ドラッグストア、FC・VC等 卸小売業向け販売管理システム」、「グローバルな流通業業務支援システム」などのASP/SaaSを提供しています。
もう一人のパネリストは、中小機構リサーチャー 紅林弘道氏で、ASP/SaaSを既に活用の500社のアンケート結果を発表されました。アンケート結果の概要は以下の通りでした。
●導入の目的と導入後の効果は同じ
1位:設備に関するコスト削減、2位:人件費に関するコスト削減
3位:作業時間の削減
●サービス利用状況
1位:財務会計、2位:グループウェア、3位:Webメール
●利用満足度
1位:セキュリティ、2位:導入期間の短さ、3位:自社業務の適合性
●利用不満足度
1位:カスタマイズの容易さ、2位:既存システムとの連携のしやすさ、
3位:運用コスト
●ASP・SaaSの既存ユーザーの約4割は、さらなるサービス活用に意欲的
●ASP・SaaSサービスの社外展開 : 42.2%が拡大したい
●67%は既存システムからASP・SaaSへの移行
●73.4%がベンダーにカスタマイズを依頼していない
最後に私の主張は、いつものことですが、IT、ここでは、SaaSもあくまでも道具、その前の経営戦略が必要、IT活用のよる業務変革が毎年毎年廻る仕組作りこそが、「儲けの企業体質作り」に欠かせないとのお話でした。
わたるBlog/東京IT経営センター 田中渉

